彼の絵は白と黒、赤と黒などの 対比やまた直線と曲線の 織りなすシンプルな 美しさに満ちています。
それらの絵画のマチエールは 独特の世界を創っていて 懐かしい手作りの感触は 抽象でありながらどこか 暖かみのようなものを宿して います、
空は描かれていませんが それほど大きくない画面で ありながら背景の茶色や黒、 グレーの空間には画家の 持つ蒼天の無限な広がりが 現されているような気が するのです。
絵を見ていると詩のリリシズム があふれてきて見ている者を 彼の心の深淵に引き込んでゆきます
85才まで生きてなお新鮮な 感性を失わなかった彼の 画業には驚くばかりです。